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新宿駆け込み餃子


 東京・歌舞伎町にオープンした“社会復帰支援の居酒屋”「新宿駆け込み餃子」。一見、何の変哲もない居酒屋だが、刑務所や少年院を出所した人や、ひきこもり、ニートなど社会になじめない人の社会復帰支援を目的とした居酒屋なのだ。

 なんじゃそりゃ。そう思われる方もいらっしゃるだろう。ビールを頼んだら、全身に入れ墨のお兄さんが出てくるのか? それとも一言も発せず目を伏せた覇気のない若者がオーダーを取りにくるのか。そんなことを想像してしまう方もいるだろう。

 しかし、そんな心配ばかりしていては何も始まらない。セカンドチャンスとか再チャレンジなんて言葉がよく喧伝されるが、いざとなるとなかなかやろうとしないのが、今の日本だ。そんななかで、実験的に始めたのが、この居酒屋なのである。

 現在、働く人はほとんどがバイトで総勢15人ほど。このうち、出所者やひきこもり、ニートの人たちは3人。ローテーションを組んで、最初は1、2時間程度から徐々に行っていく仕組みで、最初は洗い場などから始めている。慣れてくれば、接客なども担当するが、本人たちもお客さんたちも無理なく慣れていってもらおうというもの。

「加害者は服役して社会に戻っても行き場がない。元々、他人となじめない人が多い。その人たちをそのままにしておけば、また犯罪を繰り返す。つまり、被害者は減らないってことだ。ならば、自立できる場、他人と交流できる場をつくり、一人でも多くの出所者などが“真の社会復帰”をできるようにすることが必要なんだと4年前から動いた」

 こう語るのは、公益社団法人「日本駆け込み寺」代表の玄秀盛さん。“歌舞伎町の玄さん”の愛称で、多重債務者やDV被害者など、弱者が最後にたどり着く「駆け込み寺」で孤軍奮闘してきた人だ。

 玄さんとは、もう10年以上の付き合いだ。ヤミ金事件を数多く取材していたころ、玄さんの存在を知り、忘れた頃に連絡を取り合ってきた。この10年で、「新宿駆け込み寺」は、「日本駆け込み寺」となり、公益社団法人格を取得した。東日本大震災の被災地での個人の苦しみに寄り添い、一人でも救済するために仙台でも活動を始めた。そして、この居酒屋だ。

 10年前から玄さんが口にする言葉ーー「一人を助けることから始まるんだ」

 多くの人にぜひ足を運んでほしい。祭りの雰囲気で威勢のいい店員の掛け声が出迎えてくれるはずだ。壁一面に著名人らの木札が目に飛び込んでくる。主旨に賛同し、寄付をした人たちだ。これも祭りの会場でよくみる風景。皆で支え合っていこうという気持ちが満ちているのが伝わってくる。

 心地いい場所。あまり難しい理屈は飲み屋に要らない。けど、ちょっとだけ分かってくれれば、足を運んでみて、居心地がよければ、繰り返し通ってみればいいことだ。合わない人に無理に勧める気はない。だけど、ぼくには心地いい場所であることに間違いない。また一つ、楽しみな店ができた。

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プロフィール

Atsutoshi Yamada

Author:Atsutoshi Yamada
山田厚俊(やまだ・あつとし)
1961(昭和36)年栃木県生まれ。
週刊誌やビジネス誌、サブカル誌などで活動中。詳しくは右のリンクへ(プロフィール詳細)。

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